16世紀日本の殉教 : 海外の視点から

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タイトル別名
  • Le martyre du Japon au XVIe siècle : dans les perspectives étrangères
  • 16セイキ ニホン ノ ジュンキョウ : カイガイ ノ シテン カラ

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抄録

「26聖人」として知られる26名の処刑は,日本の殉教事件で最初の大規模なものである。1597年2 月5 日の午前に長崎の西坂の丘で為政者の命令によりキリスト教宣教師と信徒の26名が磔刑にされた。この事件は西洋世界の関心に比べると,長く鎖国にあった日本ではその研究は20世紀を待たなければならなかった。かつてのフランスはキリスト教世界の一部に過ぎないが,それでも「日本の26名の殉教」に関する資料数は多数残されている。キリスト教国として列福や列聖に敏感に反応し,絵画,彫刻,書籍等も生み出された。「踏み絵」もなかったこの時代の日本で,なぜ子供たちまで殺されなければならなかったのか。  本論では殉教事件がなぜ起こったのか,という問題に正面から向き合い,そこから生み出された文学,芸術作品へも目をむけて,「殉教」の問題を考える。

収録刊行物

  • 人文研紀要

    人文研紀要 106 67-90, 2023-09-30

    人文科学研究所

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