生物学基礎教育としてのPBL「現代生物学の話題」の紹介

書誌事項

タイトル別名
  • A PBL Approach to 1st-year Education in Biology
  • セイブツガク キソ キョウイク ト シテ ノ PBL 「 ゲンダイ セイブツガク ノ ワダイ 」 ノ ショウカイ

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抄録

生物学基礎教育におけるPBL 授業を紹介する。最新の生物学のニュース・話題を授業の題材とし、科学雑誌やインターネット上の科学ニュースを参考に準備する。学生は、4 つの候補の中から調べたいトピックを選択し、選択されたトピックごとにグループを作る。授業は2 回の授業を1 セットとする。トピックを選んだ後、1 回目の授業で発表する内容とストーリーを決め、2 回目の授業で発表を行う。発表は、学生によるプレゼンテーションの質、質問、および他の学生や教員から出された質問への回答によって評価する。この授業の特徴は、想定されるトピックの目標と比較するのではなく、具体的な目標を特定せず、学生が知りたいと思うことを尊重し、どのように説明・議論したかという観点からプレゼンテーションを評価することである。アンケートによると、学生の満足度、理解度、学習への関心は高く、学生や教員との対話や議論の機会の多さを評価する意見もあった。宿題は義務付けていなかったにも関わらず、プレゼンテーションの平均準備時間は各回1 ~ 2 時間/人であり、トピックに対する自分の興味に応じて勉強したことが示唆された。このように、初年次の生物学教育としての PBL 授業は、さまざまな専門科目の学生との共通教育として、また生物学の学生がアイデアや考え方を広げるための基礎教育として効果があると考えられる。

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