妊娠期に行政・医療機関・多胎児サークルが協働して行う多胎児教室の検討

書誌事項

タイトル別名
  • Study of the Multifetal Expectant Parent Classes Organized in Cooperation with the Government, Medical Institutions, and Support Group
  • ニンシンキ ニ ギョウセイ ・ イリョウ キカン ・ タタイジ サークル ガ キョウドウシテ オコナウ タタイジ キョウシツ ノ ケントウ

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説明

本研究の目的は、妊娠中に行う「双子のプレママパパ教室」の評価と、その後の妊娠・育児にどのように活かされたのかを検討することである。対象は、教室に参加した妊婦11名で、妊娠期と育児期の2回調査した。調査内容は、妊娠期は「不安に思ったこと」「身体上のトラブル」、育児期は「育児中に困ったこと」「育児において工夫したこと」、妊娠期・育児期共に「親族の援助で望むこと」「医療・行政サービス、周囲の発言等で良かったこと・役立ったこと、嫌だと感じたこと」「あればいいと思う医療・行政サービス」であった。得られたデータは内容にしたがって分類した。  その結果、多くの妊婦が妊娠初期から[リスクが高いことについての不安][正常に児が発育するかについての不安]を抱えていた。「妊娠中、医療・行政サービス等で良かったこと」では、多くの妊婦が「双子のプレママパパ教室」への参加を挙げており[妊娠、育児のイメージができた]など様々なメリットを感じていた。育児期では、困った時期は1~3ヶ月が最も多く[同時に泣き出すこと]などが挙がったが、教室で聞いたアドバイスを自分の育児に活かすことができていた。  「親族の援助で望むこと」として、両時期ともほとんどの母親が夫を頼りにしており、[育児の協力][家事の協力]が多かった。「あればいいと思う医療・行政サービス」では両時期とも[経済的支援]が多く、妊娠期では[双子の教室の開催]、育児期では[外出時の支援]などがみられた。  以上より、多胎児サークルメンバーとの交流会を設けた「双子のプレママパパ教室」を地域で妊娠期に行うことは、育児期へのイメージ作りにつながっており、体験談やアドバイスを育児に活用できていた。多胎妊婦と家族が抱える不安や負担を軽減できるよう、行政・医療機関・多胎児サークルが協働し継続的な支援を行う必要がある。

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