地域助産師が行う『女性の主体性を引き出す妊娠期の支援プログラム』の取り組みに関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Research on the Measure of “Pregnant Women Support Program Which Elicits Initiative of Women” by Community Midwives
  • チイキ ジョサンシ ガ オコナウ 『 ジョセイ ノ シュタイセイ オ ヒキダス ニンシンキ ノ シエン プログラム 』 ノ トリクミ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

本研究の目的は、先行研究において明らかになった、主体的な出産・育児に向けて女性の力を引き出す妊娠期の支援内容を基盤に、地域助産師の力を活かした『女性の主体性を引き出す妊娠期の支援プログラム』を作成、実践し、支援プログラムの効果と効果をもたらした要因を明らかにすることによって、より効果的な妊娠期の支援の方法を検討することである。  女性の主体性を引き出すために地域で必要とされている支援内容として明らかになった、①出産・育児への肯定的なイメージをもつ②赤ちゃんをイメージする③出産に向けての身体づくりができる④家族の支援が得られる⑤仲間づくりができる、の5つを基盤に『女性の主体性を引き出す妊娠期の支援プログラム』を考案し、A市で活動する地域助産師を中心に支援プログラムを実践した。子育て支援センターを会場とし、妊娠期3回、産後1回のシリーズで行った。支援プログラムの評価は、各回終了後の質問紙調査と継続して参加した妊婦および専門職への面接調査にて行った。  継続参加者への調査の対象は8名であり、調査内容は支援プログラムに参加しての感想などであった。データは半構成的面接により収集し、内容分析を行った。結果、支援プログラムの効果は【仲間ができたことによる心強さ】【地域助産師と出会えたことによる安心】【身近な地域で支援が受けられる喜び】【出産に向かう気持ちの変化】【家族で話すきっかけ】【疑問を解決できる場】【自分の出産について考える機会】【母乳育児の動機づけ】の8つに分類された。支援プログラムは、女性の主体性を引き出すことが示唆された。  さらに、支援内容と効果をもたらした要因とを考察した結果、支援内容に加えて、女性が安心できる環境づくりを行うこと、動機づけを促す情報提供や自己効力感を高める働きかけを行うなどの支援方法を工夫することによってより効果的に女性の主体性を引き出すことができると考えられた。

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