小笠原諸島の黒色型クマネズミ

Search this article

Abstract

小笠原諸島の父島列島と母島列島および聟島列島で2007~2017年に採集したクマネズミと、日本本土で記録されたクマネズミ(1960 年代までの文献による)について、背面の毛色の違い(黒色型と褐色型)による個体数の割合を比較した。小笠原諸島では黒色型個体が53.2%を占めたが、本州の市街地では0~1.2%、港湾では0~9.7%、船舶では35.1~42.0%であった。黒色型個体はI型(オセアニア型またはインド・ヨーロッパ型)の遺伝子を持つ可能性が指摘されている。したがって、小笠原諸島には、この外来遺伝子が広く浸透していることが示唆される。

Journal

  • 小笠原研究年報

    小笠原研究年報 46 31-36, 2023-06-30

    東京都立大学小笠原研究委員会

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top