「鎖国論」と「阿羅祭亜来歴」の読書痕跡を追って : 国立台湾大学長沢文庫訪書記

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  • 「 サコクロン 」 ト 「 アラサイ アライレキ 」 ノ ドクショ コンセキ オ オッテ : コクリツ タイワン ダイガク ナガサワ ブンコ ホウショキ

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台湾大学長沢文庫に所蔵されている長沢伴雄「時世論」と志筑忠雄訳「阿羅祭亜来歴」の二写本を調査した成果。まず、長沢伴雄「時世論」においては、書中に見られる志筑忠雄訳「鎖国論」の利用法を追究した。結果、それは万国における日本の優位性を説く、当時平田派国学によって古典化・定型化された方法であった。また、長沢伴雄が後年著した「挫夷本論」および「神風挫夷軍談」の記述と比較検討したところ、、「時世論」はその草稿的著作として位置づけられることが判明した。次に、「阿羅祭亜来歴」は、検討の結果志筑原本に距離が近い本であることが分かり、さらに戦災で焼失した礫川文庫本の姿を浮かび上がらせる本であることを指摘した。

Journal

  • 文彩

    文彩 (13), 11-17, 2017-03

    熊本県立大学文学部

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