書誌事項
- タイトル別名
-
- 12th Century Japan's Climate Change and People's Mind 3
- 12セイキ ニホン ノ キコウ ヘンドウ ト ヒトゴコロ(3)
この論文をさがす
説明
日本の12世紀は著しい暑熱の時期であった。そこはあらゆる意味に於いて転換点、過渡期 とも言うべき暑い時期でもあったのである。それは政治的・軍事的・経済的、そして、文化的 にもそうであったが、気候的にも平安海進期(ロットネスト海進期)が漸く終わりを迎えよう としていた「暑熱の時期」に当たった。筆者の検証作業に依って、当該期が極端な気象現象の 頻発していた時期であることが次第に判明しつつある。 歌人藤原定家(ふじわらのさだいえ・ふじわらのていか)が自身の私日記である「明月記(め いげつき)」〔建久7年(1196)6月25日条〕(1)に於いて示した「天」に関わる対空間 認識である「天變頻示、凶事間聞」とする記述とは、地上側に於ける騒然として乱れた状況が、 「天」をして、特に「暑氣殊甚」とした異常気象を発現させ、人々へ対して啓示・警告を行なっ ているとした思想であったと指摘をした。本稿では、こうした当時の人々に依って筆録をされ ていた日記史料を主たる素材としながら、こうした過酷な気候変動と向かい合っていた人々の 様相や生活文化に関して更なる追究を行なったものである。
収録刊行物
-
- 新潟産業大学経済学部紀要
-
新潟産業大学経済学部紀要 (64), 53-85, 2024-01-29
新潟産業大学経済学部
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1050580561478002176
-
- NII書誌ID
- AN10492758
-
- NDL書誌ID
- 033545474
-
- ISSN
- 13411551
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- departmental bulletin paper
-
- データソース種別
-
- IRDB
- NDL