法の執行における「基準」の活用可能性について : ストーカー規制法を素材として

書誌事項

タイトル別名
  • Law Enforcement and the Administrative Standards
  • ホウ ノ シッコウ ニ オケル 「 キジュン 」 ノ カツヨウ カノウセイ ニ ツイテ : ストーカー キセイホウ オ ソザイ ト シテ

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抄録

「私人の安全・安心を確保するための法」の領域は,刑事法的検討と行政法的検討とが交錯する法領域である。当該領域における法的手法や法的仕組みの行政法学的考察は,刑事法的考察との比較や対話のなかで,行政法学から何を検討すべきか,その意味について考える作業となる。本稿は,このような「交錯領域」における法的仕組みとその法執行のあり方について検討を行うものである。  本稿の考察の主眼は,法執行過程における基準(という手法)である。基準(法執行基準)を活用するにあたっての理論的な外延を描くために,まず,法執行基準についての行政法学及び刑事法学における議論状況を確認する。続いて,ストーカー規制等を素材として,実務における法執行基準の位置づけについて検討する。  法の制度設計や法執行における基準の活用可能性について述べるためには,基準活用の理論的な外延を慎重に設定しておく必要がある。本稿は,このための前提的な分析として,基準という手法を活用するにあたっての理論的な外延を描くために,法律学の観点から何を検討しておくべきと考えられるのかについて考察するものである。

収録刊行物

  • 法学新報

    法学新報 129 (6-7), 413-439, 2023-03-08

    法学新報編集委員会

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