「中国禹跡図2022年版」の意義とその検討(小野田俊蔵先生・門田誠一先生・宮澤知之先生・渡邊秀一先生 退職記念号)

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タイトル別名
  • Significance and Examination of the 2022 Edition of “China Yu Wang Remains Map”

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抄録

2022年4 月に紹興市から出版された「中国禹跡図2022年版」は禹跡323件を示した唯一の禹王遺跡分布図である。その意義と内容を紹介するとともに日本の禹王遺跡との比較をおこなった。 禹跡の類型として寺廟が最多で39% と約4 割を占め、次いで山嶺および河湖、禹地名を一括して33% に達する。一方、石碑類は3 % にすぎず、日本の約7 割を占める状況と大きく異なる。遺跡数からみると四川地区、河南・山西地区、浙江地区の3大集中地区が存在する。遺跡年代では、先秦・秦期のものが52%、明・清代のものが26% を占め、この2 時期が遺跡設置の集中期である。出生、婚姻、立国、治水、墓葬のライフサイクルによる遺跡の分類によると、出生は四川と河南、婚姻は浙江、河南と重慶、立国は浙江、安徽と河南、治水は黄河および長江のほぼ全域と山西、墓葬は浙江のみに分布する。河南・山西および浙江は治水のほか婚姻、立国の遺跡が複合する集中地区を形成している。

中国禹跡図

類型

禹王遺跡

年代

ライフサイクル

identifier:RO001400011704

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