Between literary tourism and contents tourism : Marcel Proust and his madeleine as a tourist attraction

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抄録

マルセル・プルースト(Marcel Proust)は著名なフランスの作家であり、長編小説『失われた時を求めて』(À la recherche du temps perdu)はフランス文学における最高傑作とされている。それ故、プルーストに関連するツーリズムは、もっぱら専門性の高い文芸ツーリズム(literary tourism)の一種と見なされるかも知れない。しかしながら、フランスにおけるプルースト関連の代表的サイトである、イリエ=コンブレ(Illiers-Combray)とカブール(Cabourg)の二事例は、コンテンツツーリズムの特徴を示している。つまり、プルーストの小説は書籍のほか、多様なメディア・フォーマットで展開しているだけでなく、これら二事例では、フィクションの物語が観光地にも関連付けられているのだ。本稿は、フランスにおけるコンテンツツーリズムに関する研究プロジェクトの一部として実施した、これら二事例の予備調査の第一報である。具体的には、これらふたつの事例(サイト)のプロモーションを目的とした様々な取り組みに、プルーストのイメージが結びつけられていることを示す。そうした取り組みは、彼の創作世界の精緻な参照から、プルーストをポップな形でキャラクター化し有名なマドレーヌのイメージとして活用するブランディングに至るまで、幅広く実施されている。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050580992556539904
  • HANDLE
    2115/91273
  • 本文言語コード
    en
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • KAKEN

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