国外における雨中人物画テストの実証的研究の動向

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  • A Review of International Literature on the Person-in-the-Rain Test

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抄録

個人のストレス状況下における防衛能力や自己イメージを測定する雨中人物画テストは,日本に導入されて以来,様々な臨床現場において知見が蓄積されてきたが,描画を解釈するための客観的な指標は未だ確立されていない。そこで本稿では,国外で実施された雨中人物画に関する知見を概観するため,国外研究のレビューを行い,今後の日本での活用の課題と展望について検討した。最終的に抽出された17 本の文献から,国外における雨中人物画研究は①テストとしての有用性の検討,②個人の能力評価としての活用,③介入の効果指標としての活用,に分類された。特に国外では,雨中人物画の評価スケールを開発し,描画を定量的に評価する試みも行われていることが明らかとなった。今後の日本における雨中人物画の活用については,国外の知見を参照しながら,評価スケールを用いた客観的な個人の能力測定や,介入等の質的な効果指標として活用されていくことが期待できると考えられる。

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