自動撮影カメラで確認された奈良教育大学自然環境教育センター奈良実習園に出没 したニホンジカの角切オス

書誌事項

タイトル別名
  • Antler excised male sika deer detected by camera-trap method in the University Farm in Nara of Center for Natural Environment Education, Nara University of Education

抄録

奈良教育大学自然環境教育センター奈良実習園において、カメラトラップ法を用いて得られた2015年から2021年の撮影データから奈良公園平坦部に棲息するニホンジカであることを示す角切オスの頭数を調査することで、奈良公園平坦部から逸出して奈良実習園に出没するニホンジカの出没季節性を明らかにすることを目的とした。重複した撮影を除くと、電気柵内と柵外でのべ3,299.1日のカメラトラップの稼働で、合計1,029頭のニホンジカ (撮影頻度指数 (100カメラ稼働日数当たりの撮影頭数) = 30.4) が撮影された。そのうち角付オスが512頭 (15.1)、角切オスが198頭 (5.9)、袋角オスが203頭 (6.0)、メスジカが49頭 (1.4)、当歳仔が12頭 (0.4)、不明が49頭 (1.4) 見られた。全撮影頭数に対するオスジカの比率は89.3%であった。ニホンジカの撮影頻度指数は12月から6月まで高く、特に角切オスは、2月をピークとし12月から4月に出没していた。メスと当歳仔に比べて角切オスを含むオス侵入数が多かったため、奈良公園からの逸出個体はオスが非常に多く、逸出時期は12月から6月に偏っていると考えられる。

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