欧米研究機関における日本人研究者と同僚の 発達的相互作用プロセス

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  • Developmental interaction processes of Japanese researchers and colleagues in western research institutions

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抄録

近年,多くの調査で日本の研究力低下が指摘され,研究職の国際的キャリア開発が急務となっている。先行研究は個人の学習過程や職場の相互支援に焦点を当ててきたが,当事者の適応と周囲の支援を可能にするためには,個人と周囲の相互適応プロセスを解明する必要がある。そこで本研究は,駐在研究者18名から質的データを収集,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチで分析した。結果,47の概念が生成され,コア・カテゴリー「能力の環境」が浮上した。当事者が職場を自分の能力をどうする場所と考えているか(抑圧・開発・発揮)で,周囲への働きかけ(被支援/支援方略)及び周囲からの働きかけ(越境力)が変わっていた。考察では既存理論との異同と新奇性を示し,研究機関における人材育成への示唆を提示する。

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