生活情報番組“あさイチ”の談話行動に組み込まれるジェンダー・イデオロギー : 批判的談話研究の視点から

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書誌事項

タイトル別名
  • Gender ideology in the daily information TV program "Asaichi" : A critical discourse analysis approach
  • セイカツ ジョウホウ バングミ アサイチ ノ ダンワ コウドウ ニ クミコマレル ジェンダー イデオロギー ヒハンテキ ダンワ ケンキュウ ノ シテン カラ

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抄録

生活情報を扱うテレビ番組の談話を社会的実践として捉え、番組のメインテーマを導入・紹介する冒頭部分の談話の詳細分析を行った。NHK総合テレビ『あさイチ』10回分の冒頭部分の談話を、名嶋(2015) の「8つの談話行動の実践」の枠組みにもとづいて、第一に「事態の既成事実化の意図」(前提化、権威化、負の側面の焦点化、低評価)が関わり主婦・女性に対する規範を前景化するものと、第二に「事態の非存在化の意図」(焦点のすり替え、事態のすり替え、全体の中での部分化、別事態の焦点化)が関わり主婦・女性に対する規範を背景化するものとに分類し、社会的実践の詳細について分析・考察した。生活情報番組冒頭部分の談話には、主婦や女性に対するジェンダー・イデオロギーの構築と再生産を促す談話行動の実践として、性別役割規範を明らかに肯定する談話実践と、背景化された規範が談話に組み込まれていることを明らかにした。

収録刊行物

  • 阪大日本語研究

    阪大日本語研究 34 65-93, 2022-02

    大阪大学大学院文学研究科日本語学講座

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