“I believe there are few neighbourhoods larger.":Pride and Prejudice におけるMrs. Bennet と近隣社会

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  • “I believe there are few neighbourhoods larger.":Pride and Prejudice ニオケル Mrs. Bennet ト キンリン シャカイ
  • “I believe there are few neighbourhoods larger.":Mrs. Bennet and Her Neighbourhood in Pride and Prejudice

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抄録

Jane AustenのPride and Prejudiceは、元々はFirst Impressionsというタイトルの書簡体小説だったと言われており、その名残もあって作品の中で手紙が重要な役割を果たすことはよく知られている。しかし、Pride and Prejudiceの中で、プロットを展開させ、Elizabethに重大な影響を与える情報をもたらす手段となるのは、何も手紙ばかりではない。彼女が生活するロングボーンや、公営の舞踏会が催される小さな商業町のメリトンといった、地域の中で形成され共有されていくことになる情報--いわゆる口コミによる情報--もまた、重要な役割を果たしていることを見逃すべきではない。本稿では、Bennet家を取り巻く近隣社会内での情報のやり取りに注目する。そして、とりわけこうした情報に関心が強いMrs. Bennetを中心に分析していく。Mrs. Bennetは娘たちを結婚させることにしか興味がない、騒々しくて愚鈍で虚栄心が強い下品な女性、というのが一般的な評価だが、彼女の口コミ情報の扱い方に注目して読み解くと、単に愚鈍なだけではない、彼女なりのしたたかな一面が見えてくることも明らかにしていきたい。

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