中殿筋への鍼施術がランニング動作に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of acupuncture on the gluteus medius muscle when engaged in running -A comparative study

抄録

【目的】ランニング時の骨盤の安定に寄与する中殿筋に対して鍼施術を行い,股関節の可動域変化を三次元動作解析にて検討した. 【対象】対象は大学陸上部員の健常な男子学生とし,鍼介入群・コントロール群それぞれ8 名の計 16 名を無作為に群分けした.各群それぞれ,トレッドミル上を 15 ㎞/hで走行後,筋緊張側の中殿筋中央筋緊張部に鍼施術を行い,再び走行・測定した.計測は 15 ㎞/hに達した 10 秒後より 10 秒間とした.解析方法は,三次元動作解析装置から得た,ランニング周期・サポート期の,股関節屈曲・伸展角度変化量及び内転・外転角度変化量とした.統計処理は,群間比較はマンホイットニーの U 検定を,群内比較はウィルコクソンの符号付き順位検定を行った上,効果量を求めた. 【結果】群内比較の介入群にて,非介入側の股関節屈曲・伸展角度変化量のサポート前期において有意差が認められ(p=0.04 効果量 0.7),介入側の股関節屈曲・伸展角度変化量のサポート前期にて,大きい効果量を得た(効果量0.5). 【考察】今回の可動域変化量は,鍼施術により中殿筋の筋緊張が緩和し,股関節の円滑な動きから有意差が生じたのではないかと推察された.

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