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説明
新生児多血症に対する部分交換輸血療法を再評価するため、従来手技の5%アルブミン液を用いた11例(男6例・女5例:A群)と、最近採用している生理食塩水使用の9例(男6例・女3例:B群)で治療効果を比較した。その結果、治療前の静脈血ヘマトクリット値はA群平均73%、B群73%、治療翌日はそれぞれ57%、58%で、いずれも有意な低下を示し、両群間に有意差はなかった。また追加の部分交換輸血を要した例はなかった。血清総蛋白値は治療前がA群平均5.5g/dl、B群5.3g/dl、治療後はそれぞれ5.3g/dl、5.1g/dl、血清アルブミン値は治療前がA群平均3.3g/dl、B群3.1g/dl、治療後はそれぞれ3.3g/dl、3.0g/dlで、いずれも治療前後で有意な変化はなく、両群間の有意差もなかった。多血症に対する部分交換輸血製剤として、生理食塩水はアルブミンと同等に有効であることが示された。
収録刊行物
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- 日本周産期・新生児医学会雑誌
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日本周産期・新生児医学会雑誌 44 (3), 702-705, 2008-08-01
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050581246232398720
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- NII論文ID
- 10023969334
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- NII書誌ID
- AA11920006
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- ISSN
- 1348964X
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- journal article
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- データソース種別
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- IRDB
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