幼稚園の特別支援教育コーディネーターの役割に関する一考察 : 幼稚園の制度的変遷とこども家庭庁の設置を踏まえて

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抄録

幼稚園はその発足当時,そこに通う大半が経済的に恵まれた上流階級の家庭の子どもであった。 しかし現在では , 子どもが幼稚園に通う家庭の子育ての状況は,その当時と比較してさまざまな面で変 化を遂げてきている。就園年齢に達した子どもとその親にとって,初めて社会との接点を持つ場所にな るケースも少なくない。このような状況であるがゆえ,幼稚園にも子育て支援が求められるようになっ てきた。国が2023年 4 月に創設した「こども家庭庁」は,子ども政策の新たな推進体制を構築し,子ど もと家庭の福祉・保健その他の支援,子どもの権利利益の擁護を一元化し,年齢や制度を超えた切れ目 のない包括的支援を目指している。  このようななか,幼稚園で子育て支援を行っていくためには,それを担うキーパーソンの構築が喫緊 の課題である。今後,特別支援教育コーディネーターを子育て支援に必要な役割として位置付け,幼稚 園における子育て支援の充実につなげていくことが期待される。これらを踏まえ本稿では , 幼稚園にお ける特別支援教育コーディネーターの役割を子育て支援の視点から検討した。

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