矢内原忠雄が見た植民地台湾の社会 : 『帝帝国主義下の台湾』に書かなかった実態とは

書誌事項

タイトル別名
  • Yanaihara Tadao and Colonial Taiwan : What was the unwritten reality of Taiwan during this era?
  • 矢内原忠雄が見た植民地台湾の社会 : 『帝国主義下の台湾』に書かなかった実態とは
  • ヤナイハラ タダオ ガ ミタ ショクミンチ タイワン ノ シャカイ : 『 テイコク シュギ カ ノ タイワン 』 ニ カカナカッタ ジッタイ トワ

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説明

本稿では、近代東アジア経済史研究において「必読の古典」とされる矢内原忠雄著『帝国主義下の台湾』について、その理論的枠組みと議論の手法を検証し、とりわけ台湾社会の政治問題・民族運動をどのように扱っていたのかを初歩的に考察した。 無教会キリスト教信仰者である矢内原は、帝国主義に関する主要な先行理論を分解して要点を融合させ、その独自理論に基づき日本の植民地社会を研究した。しかし、『帝国主義下の台湾』は、政治問題や民族運動については極めて簡略な叙述に止まり、深く踏み込んだ分析がなされなかった。この問題については、これまで実証研究が進んでおらず、それに関連して名著の全貌解析についても空白が残されていた。

収録刊行物

  • 松本大学研究紀要

    松本大学研究紀要 (22), 17-30, 2024-03-15

    学校法人松商学園松本大学・松本大学松商短期大学部

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