SNSチャットの会話における母語話者のスタンプの利用に関する日韓比較

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タイトル別名
  • A Comparison of Stickers Between Japanese and Korean Native Speakers in SNS Chat Conversations
  • SNS チャット ノ カイワ ニ オケル ボゴワシャ ノ スタンプ ノ リヨウ ニ カンスル ニッカン ヒカク

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本研究は,日本語母語場面及び韓国語母語場面のSNSチャットの会話におけるスタンプの利用の実態を明らかにすることを目的とし,頻度,機能,種類の点から分析を行った。その結果,頻度,機能,種類のいずれも日本語母語場面と韓国語母語場面では違いが見られた。頻度については,日本語母語場面の方が韓国語母語場面よりも多く用いていた。機能については,「代替」は日本語母語場面の方が,「補足」は韓国語母語場面の方がより多く使われ,また「感情表出」と「情報伝達」のスタンプでは両場面共に「感情表出」の方が多いものの,韓国語母語場面の方が有意に多くの「感情表出」のスタンプが使用されていることがわかった。種類については,日本語母語場面の方が文字付きスタンプを,韓国語母語場面の方が文字なしスタンプをより多く使うことが明らかになった。以上から,日本語母語場面ではスタンプが言語メッセージに「代替」するものとして使われる傾向が見られ,単なる「感情表出」に留まらず,文字付きのスタンプを多用して「情報伝達」を行い,SNSチャットのコミュニケーションにおいてスタンプの独立性がより高い様子が窺える。一方,韓国語母語場面では,スタンプは言語メッセージと共に用いて感情を「補足」するものとして使われる傾向が見られ,スタンプが付随的な役割を果たしている様子が見られた。

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