Twitterにおける放送大学の社会的イメージ─放送大学関係者と非関係者との比較を通じて─

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  • The social image of the Open University of Japan on Twitter ─Comparative analysis of stakeholders and non-stakeholders of The Open University of Japan─

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抄録

今年度(2023年度)で開学から40周年を迎える放送大学は社会からどのようなイメージを持たれてきたのだろうか。本研究では、SNSの中で最も影響力のあるTwitter(現:X)をとりあげ、その大規模なテキストデータの計量的分析から、放送大学の社会的イメージを析出するとともに、その変容を跡づけることを試みた。使用したデータはTwitter APIを用いて取得した2007年から2022年までの「放送大学」が含まれる全てのツイート(現:ポスト)である。さらに、ツイートした者を放送大学関係者と非関係者に分類した。 分析の結果、放送大学が含まれるツイート数は2012年に最初のピークを迎え、その後2021年にそれを上回ったこと、「非関係者」によるツイートが集中した時期が4度あることが明らかとなった。また、「放送大学」と同時にツイートされた語について、学事関係の内容は「関係者」が、放送メディアや教員に関しては「非関係者」がツイートしやすい傾向が示された。特に、学事関係の内容は学事暦と連動してツイートの増減が周期的に見られること、語によっては社会情勢によって「関係者」あるいは「非関係者」が言及しやすくなることが確認された。さらに、トピック分析の結果、放送大学に関するツイートは10トピックに分類された。また、トピック構成比の変遷から教員についての言及が減少していることや、心理学に関するトピックについて「関係者」が相対的に多く言及する時期と「非関係者」が多い時期が、放送大学のカリキュラムや面接授業の提供状況により変化することが明らかとなった。放送大学の社会的イメージは、放送メディアそのものや教員を通じて認識され、その変化や報道があると注目されてきた。一方で、放送大学関係者は学事についての関心が相対的に高く、学生交流の場としてもSNSが利用されており、学習する場として認識されていた。

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