在来アーモンドの鹿児島県における休眠および開花特性

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics of Bud Dormancy and Flowering of Local Almond Varieties Cultivated in Kagoshima
  • ザイライ アーモンド ノ カゴシマケン ニ オケル キュウミン オヨビ カイカ トクセイ

この論文をさがす

抄録

本研究では,鹿児島大学農学部附属農場で栽培されている在来アーモンド4 系統について,休眠特性と開花期,および花器の形質を調査した.圃場から切り枝を経時的に採取して低温要求量を調査したところ,およそ1000~1200時間であると推定され,系統間により差があるとともに,低温要求量は海外の栽培品種に比べて高い傾向が見られた.休眠覚醒期から花芽発芽率が50% に達するまでの高温要求量は4800~6700 GDH と推定された. 開花期は2017–2018年で3 月中旬から下旬ごろ,2019–2020年では3 月中旬から4 月上旬ごろで,系統により異なった.また,花器形質の調査から不完全花の発生率が高い系統があることが分かった.以上より,在来アーモンドは形質が均一ではなく,そして栽培品種と異なる特性があることが示唆された.今後は,結実性や果実品質特性についても調査する必要がある.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ