いじめと道徳不活性化に関する国内の研究動向と課題

書誌事項

タイトル別名
  • Review of Studies on Bullying and Moral Disengagement in Japan

抄録

type:text

[要旨] 本研究の目的は、いじめと道徳不活性化に関する日本国内の研究動向と課題を明らかにすることである。本研究では、日本国内を対象としたいじめと道徳不活性化に関する研究を概観し、研究内容の検討を行った。検討の結果、萌芽の段階ではあるものの、日本国内におけるいじめと道徳不活性化の関連を明らかにする研究が進められていることが示された。関連研究からは、日本国内におけるいじめの発生や深刻化に、道徳不活性化が関連していることが示唆された。また、日本のいじめ場面においては、周囲にいる他者や集団の空気による影響を受けて、道徳不活性化が生じたり、抑制されたりする可能性があることが示唆された。他方で、いじめと道徳不活性化に関する尺度開発があまり行われていないこと、道徳不活性化に着目したいじめ防止のための教材・授業開発がほとんど行われていないことが課題として明らかとなった。いじめの発生や深刻化を防ぐために、引き続き日本国内におけるいじめと道徳不活性化に関する研究を進めていくことが求められる。

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