歯科矯正用アンカースクリューを用いて上顎大臼歯遠心移動を行った一治験例

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  • 駒形, 香菜子
    朝日大学歯学部口腔構造機能発育学講座歯科矯正学分野
  • 留, 和香子
    朝日大学歯学部口腔構造機能発育学講座歯科矯正学分野
  • 北井, 則行
    朝日大学歯学部口腔構造機能発育学講座歯科矯正学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Distal movement of maxillary molars using orthodontic anchor screw

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抄録

本症例は20歳9か月の女性で、上の八重歯と右下2番目の歯が引っ込んでいることを主訴として来院した。上顎両側犬歯の低位唇側転位、下顎歯列の軽度叢生、Ⅱ級の犬歯・大臼歯関係、浅い垂直的被蓋関係および下顎歯列正中の右方偏位を伴う骨格性Ⅰ級、AngleⅡ級、アベレージアングル症例と診断された。非抜歯にて、上下顎歯にプリアジャストエッジワイズ装置を装着して矯正歯科治療を行った。口蓋側壁に植立した歯科矯正用アンカースクリューを用いて、上顎大臼歯の遠心移動と圧下を行い、過大なアンテリオールレイシオの改善のために下顎両側中切歯、側切歯に2.0mmのストリッピングを併用した。その結果、適切なオーバージェットとオーバーバイト、Ⅰ級の犬歯・大臼歯関係、緊密な咬頭嵌合および良好な側貌を獲得することができた。保定開始後2年8か月経過した時点で、歯列・咬合ともに安定している。

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