保育所長の生活困難家庭に対する支援の必要性の認識とその形成プロセス―施設長へのインタビューを通して―

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  • Necessity of Support for Families with Difficulties in Childcare: Formation Process Analysis through Interviews with Nursery School Directors

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抄録

本研究の目的は,保育所等における生活困難家庭への支援に関して,管理職の有する理念や価値がどのように形成されたか,そのプロセスと影響要因を検討することである。大阪府内の保育所長等にインタビューを実施し,生活困難家庭への支援に対する法人等の組織理念の有無と内容,支援の必要性に対する園長自身の考えやそこに至ったプロセス等に該当する箇所を,質的データ分析法を参考に分析した。結果,8 個のカテゴリーと15 個のサブカテゴリーが生成された。園長の支援の必要性は,園長が家庭支援の有効性に気付き,失敗をしつつもそこから学び親子の最善を模索しながら自らの実践に納得するプロセスから形成されており,そこには生活困難家庭に対する職場全体・園長等の管理職・同僚の支援観や姿勢,生活困難家庭にどれだけ関わったか,職場のある地域の性質等が影響していた。今後の課題として,複数の保育所等のデータを合わせて分析を行うことが挙げられた。

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