書誌事項
- タイトル別名
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- Multimodal discourse analysis of discriminatory graffiti in linguistic landscapes : Considering katakana writing as a salient feature of discourse
- ゲンゴ ケイカン ニ オケル サベツ ラクガキ ノ マルチモーダル ダンワ ブンセキ : カタカナ ヒョウキ オ テガカリ ニ
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説明
本研究は,日本国内に見られる差別落書きにおける文字表記の特徴とカタカナ表記の多用について,カタカナ表記と差別の談話の表出とのつながりをマルチモーダル談話分析の視点から検討し,言語景観としての差別落書きの談話実践を捉えることを試みた。 まず,カタカナの歴史的変遷と現代における使用の二つの面から,カタカナの表音性,視覚的特徴および表記に織り込まれた「声」などの特徴を整理した。それをもとに差別落書きにおけるカタカナ表記の実態を調査し,差別語や,動詞,感動詞,終助詞などがカタカナで表記されるということを明らかにした。 次に,差別落書きの事例分析を行った。カタカナ表記は読み手の視覚および聴覚の両方のモードに訴えるため,被差別者に対する強い嫌悪感や,その排除に固執する感情および攻撃的な意味をより強く喚起するマルチモーダルな手法であることを明らかにした。また,カタカナ表記における「声」の共感性の低さから,「声」の発信者である「人ならざるもの」(金水2011)の得体のしれなさが読み手に何らかの恐怖を感じさせ,脅しとして効果をより強めることを指摘した。 加えて,差別落書きのテクストは,カタカナ表記とその他の記号的要素の相乗的効果によって,マルチモーダルな感覚を読み手に与える談話であることが明らかになった。また,本研究ではアフォーダンス理論を援用することで差別落書きを取り巻く環境と差別落書きを書くという行為の関わりを検討し,カタカナ表記が促された環境的要因についても考察した。 最後に,差別落書きの談話実践の最大の特徴は情報の送り手が不明な点であると指摘した。
収録刊行物
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- 地域政策科学研究
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地域政策科学研究 21 61-76, 2024-03-14
鹿児島大学
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050582008178375168
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- NII書誌ID
- AA11950379
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- HANDLE
- 10232/0002000227
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- NDL書誌ID
- 033468680
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- ISSN
- 13490699
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB
- NDL