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タイトル別名
  • ナラ ボンチ ノ ソンラク コウセイ
  • The Framework of the Rural Communes in Nara Basin

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説明

村落の規模や空間構成は地域差が顕著である.その展開や起源に関しては既往の研究によって多くの成果があげられてきた.しかしながらいまだ明らかにされていない問題も多い.本稿はいささかでもこの課題に触れようとして村落形態・村落の内部構造・村落制度の面からのアプロ一チによって村落の構成にせまろうとした.現在の村落の原型である近世村落藩政村が中世的秩序の後をうけて成立し,それが主として明治行政村の大字の中にうけつがれたとする大筋の上に立って大字を分析し,かつ史料の裏付けによって村落構成を決定した地理的,歴史的背景を明らかにしたいと考える.本稿は奈良盆地を例にとり,明治初年の村落をおさえ,大字とのかかわり方を中心に村落構成の展開を考察する.奈良盆地を大和川水系の流域範囲としたが,それに淀川水系に属する北田原・南田原(天野川流域)・鹿ノ畑(山田川流域)および紀ノ川水系に属する西佐味・東佐味(北川流域)を付加した.したがって当時の郡名YTしたがえぽ添下・平群・式上・式下・十市・広瀬・高市・葛下・忍海・葛上各郡の全域と添上・山辺両郡の平坦部が対象地域となる.

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被引用文献 (1)*注記

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