展示物付近の足跡が鑑賞者の行動と評価に与える影響の調査

書誌事項

タイトル別名
  • Investigating the Impact of Footprints Near Exhibits on Viewers' Behavior and Evaluation

説明

地面についた足跡は人の行動や存在などの情報が含まれているため,それを読み取ることで後の行動のきっかけになることがある.例えば,足跡が多くついていればその場所が人気である,混雑しているなどと感じ,それをもとにそこへ行こう,避けようというように行動のきっかけにすることがある.本研究では,展示会やイベント会場,商店街に並ぶお店などのモノや場所を評価・選択する場面に足跡があるとき,足跡がその場所や付近のモノとどのように関連付けて解釈され,人の行動のきっかけとしてどのように活用されるのかを調査する.そこで本稿では,展示会を想定した試験的な環境を用意し,展示物付近に以前それを鑑賞した人の足跡を提示することで,足跡による展示物への評価・選択や鑑賞行動に与える影響を調査した.その結果,足跡による選択への影響は比較的少なかったが,足跡を鑑賞行動のきっかけとした人が多くいた.特に足跡が多くある展示物に対してはより注目する傾向が見られた.一方で,足跡の少ないパネルに注目した参加者も見られた.このことから,展示物付近の足跡は付近のモノと関連付けて解釈され,行動のきっかけとする一方で,その行動は人によって異なる可能性を議論した.

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