看護学生の実習開始前と終了後の観察の相違に関する検討 : 術後急性状況のモデル人形を用いたバイタルサインと酸素吸入療法の観察に注目して

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書誌事項

タイトル別名
  • カンゴ ガクセイ ノ ジッシュウ カイシ マエ ト シュウリョウゴ ノ カンサツ ノ ソウイ ニ カンスル ケントウ ジュツゴ キュウセイ ジョウキョウ ノ モデル ニンギョウ オ モチイタ バイタルサイン ト サンソ キュウニュウ リョウホウ ノ カンサツ ニ チュウモク シテ
  • Study on the difference in observation points between students before and after experiencing related nursing practice : on the observations of vital signs and oxygen inhalation by use of an acute stage dummy

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説明

本研究は術後急性期の状況を設定したモデル人形を用い,実習開始前と実習終了後の学生が行なった術後患者に対する観察のちがいを分析し,今後の実習指導に生かすことを目的に行った. 対象は成人看護実習(急性期患者の看護)の実習開始前の学生72名と実習終了後の学生45名であった. 方法は実習室でモデル人形を用いて,10分間学生に自由に観察させた.この時の観察用紙に記入された記入項目を分析対象とした.分析方法は「ドレーン・チューブについて」「輸液について」「バイタルサインについて」を自由に記載してもらい,筆者らが『観察できた』『誤認』『記入なし』の3つに分類した. その結果,「モニター上に表示:心拍数」は実習終了後の学生の方が観察できていなかった.「酸素流量」は,『誤認』がどちらの学生も他の項目より多く,酸素流量計の見方を正確に把握していないことがわかった.「モニター上に表示:深部体温」,「酸素濃度」に関してはどちらの学生も『記入なし』であった.今後は学生の術後患者に対する観察能力が,より向上するように指導を行なっていく必要性が示唆された.そのためには急性期モデル人形を活用することで観察の機会を多くして練習を重ねるとともに,演習時および実習時において観察が的確になされているかを教員が確認する必要が示唆された.

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