乳癌縮小手術(乳房温存術,胸筋温存乳房切除術)を受けた患者の術後回復過程に関する研究(1) : 肩関節可動域の回復遅延に関わる要因の分析

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タイトル別名
  • ニュウガン シュクショウ シュジュツ チブサ オンゾンジュツ キョウキン オンゾン チブサ セツジョジュツ オ ウケタ カンジャ ノ ジュツゴ カイフク カテイ ニ カンスル ケンキュウ 1 カタカンセツ カドウ イキ ノ カイフク チエン ニ カカワル ヨウイン ノ ブンセキ
  • Recovery of patients after minimally invasive surgery for breast cancer (breast-conserving surgery or pectoral muscle-conserving mastectomy) : report 1 : analysis of factors causing delayed recovery of shoulder joint range of motion
  • 乳癌縮小手術患者の肩関節可動域の回復遅延に関わる要因の分析

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説明

本研究は,乳癌で胸筋切除を伴わない縮小手術を受けた患者の肩関節の可動域の回復遅延ケースにおける,回復遅延に関わる要因を明らかにし,術後の機能回復訓練時の患者指導に活かすことを目的とした.対象は乳房温存術や胸筋温存乳房切除術を受けた乳癌術後患者39名で,機能回復訓練を術後12週間縦断的に観察しえたケースにおいて,肩関節可動域の回復状態を良好群と遅延群の2群にわけ,その2群間の比較を,肩関節可動域や疼痛・日常生活動作から観察した.その結果,遅延群ケースから肩関節可動域の回復に関わる主要因として,創部の動作時の疼痛が考えられ,2つめの要因としてこの動作時の疼痛の発生により術後必要とされる運動を行わないことで,さらに回復を遅延させていることが考えられた.よって,動作時の疼痛を訴え,肩関節可動域の回復の遅れを認める例には,機能回復訓練状態の観察と術後12週目までの継続的な運動の必要性の指導のほかに,肩関節可動域訓練を看護師が患者とともに一緒に行うという確実な実施が,肩関節の可動域の回復遅延の予防となると考えられた.

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