香港外からのSNS投稿に対する煽動罪の適用 : 香港人留学生事件から

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タイトル別名
  • ホンコン ガイ カラ ノ SNS トウコウ ニ タイスル センドウザイ ノ テキヨウ : ホンコンジン リュウガクセイ ジケン カラ
  • ホンコン ガイ カラ ノ SNS トウコウ 二タイスル センドウザイ ノ テキヨウ : ホンコンジン リュウガクセイ ジケン カラ
  • Hong Kong’s Sedition law’s Application to ‘Seditious’ Social Media Posts from Japan

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説明

日本の大学に在学中の香港人女子留学生が、大部分を日本から投稿したfacebookおよびInstagramの内容が、香港における煽動罪に問われ、起訴される事件が起こった(香港人留学生事件)。女子留学生は、香港IDカード(身分証)更新のために、大学の春季休暇を利用して香港に一時帰国していた。香港出発直前の2023年3月に、インターネットに香港独立などの投稿をしたとして、まずは、香港国家安全維持法の国家分裂罪および国家分裂煽動罪にあたるとして、国安警察に逮捕された。その後、女子留学生は、犯罪条例の煽動罪違反として、起訴された。女子留学生は、2018年以来、香港独立を推進する13件の内容を投稿したとされる。うち11件が日本からの投稿である。本稿は、香港外でなされた批判的SNS投稿に対して、煽動罪の射程範囲はどこまで及ぶのかを検討することを目的とする。本稿の構成を示すと、まず第1章において、香港法における煽動罪について、簡潔に説明する。ここでは、国家安全条例における「新」煽動罪の説明も併せて行う。次に第2章において、香港外でなされた批判的SNS投稿に対して、煽動罪の射程範囲はどこまで及ぶのか、香港裁判所の判断を、判例を検討することによって、明らかにする。

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