左腸腰筋内に発生した, 骨外性粘液型軟骨肉腫の1例

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タイトル別名
  • Extraskeletal myxoid chondrosarcoma of the left iliopsoas muscle
  • ヒダリ チョウヨウキンナイ ニ ハッセイシタ コツガイセイ ネンエキガタ ナンコツ ニクシュ ノ 1レイ

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抄録

62歳男。右肺癌、腰部皮膚基底細胞癌、硬膜下血腫の既往があった。5ヵ月前より長時間歩行後に左下肢のしびれを自覚し、近医にて左下腹部腫瘤を指摘され紹介受診となった。左鼠径部付近まで連続する可動性の乏しい弾性硬の腫瘤を触知し、CTで左腸腰筋背側に長径約10cmの腫瘍を認めた。骨盤MRIで腫瘍は分葉状を呈し、仙腸骨に接していた。針生検よりunclassified malignant tumor、sarcomaを疑い、後腹膜腫瘍切除術を施行した。腫瘍は左骨盤内を占拠していたが外腸骨動脈、尿管、仙腸骨から容易に剥離でき、腸腰筋の一部と鼠径部付近の周囲組織とは鋭的な切断剥離により一塊に摘出した。病理所見より骨外性の粘液型軟骨肉腫と診断した。術後大腿神経末梢枝の一部損傷による左大腿前面の知覚鈍化、大腿四頭筋の筋力低下を認め、装具歩行で退院した。

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 54 (12), 771-774, 2008-12

    泌尿器科紀要刊行会

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