2006年口永良部島火山活動の評価
書誌事項
- タイトル別名
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- Evaluation of Volcanic Activity of Kuchinoerabujima in 2006
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抄録
口永良部島火山では1999年7月以降,火山性地震の活動期がほぼ毎年のように繰り返し現れるようになった。2006年も例外ではなく,8月ごろから新岳火口直下の浅部においてモノクロマティック地震が発生するようになり,10月には低周波地震が多発した。さらに11月には高周波地震が頻発した。火山性地震活動の活発化に伴い,火口周辺での地盤の膨張や高温流体の上昇を示す地磁気変化,火口底での温度上昇などが観測された。2007年4月現在,口永良部島では噴火に至っておらず,2006年の火山活動は,1999年以降繰り返されてきた火山活動の活発化の1つと考えられるが,(1)低周波地震およびモノクロマティック地震の発生頻度が最も観測を1992年以降,最も高かったこと,(2)新岳火口周辺の地盤の膨張を引き起こしたと考えられる圧力源の深さが100~200mと浅くなっていること,(3)新岳火口周辺の噴気ガスの組成が変化し,SO2などの濃度が増加したことは注目に値する。
収録刊行物
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- 京都大学防災研究所年報. B
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京都大学防災研究所年報. B 50 (B), 349-357, 2007-04-01
京都大学防災研究所
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1050845760512327808
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- NII書誌ID
- AN00027784
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- ISSN
- 0386412X
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- HANDLE
- 2433/73316
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- IRDB