1996年口永良部島火山の地震活動の活発化について

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  • Increase in Seismic Activity in 1996 at Kuchierabujima Volcano
  • 1996ネン クチノエラブジマ カザン ノ ジシン カツドウ ノ カッパツカ

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抄録

口永良部島火山に発生する火山性地震は, P波, S波の明瞭なA型, 高周波成分の卓越するHF型, 高周波成分と低周波成分の混在するHybrid型, 低周波成分の卓越するLF型および単一の周波数にスペクトルのピークを持つMonochromatic型に分類される。1995年以前は, 1ヶ月に10個以下のHF型地震が観測されていたが, 1996年1月初めの比較的規模の大きいA型地震とLF型地震の発生以後, HF型の発生頻度が高くなっただけでなく, 低周波成分の含まれるHybrid型, LF型およびMonochromatic型が発生するようになった。1996年5月から6月に, 西側山腹に4点, 山麓に6点地震計を設置し, 臨時地震観測を行った。島内における砕石発破を利用してP波速度構造を求めた。Vp=3.3㎞/sの半無限均質構造を仮定して震源決定を行ったところ, A型地震は口永良部島北東部に, その他の種類の地震は, 新岳の火口直下海抜Om付近に集中していることがわかった。LF型およびMonochromatic型の初動は, 全観測点において引きであり, 4象限型の発震機構で説明するのは困難である。

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