遺残虫垂に発生したエンドメトリオーシスによる右尿管狭窄の1例(Right Ureteral Stenosis Due to Endometriosis Occurring in the Residual Appendix: Report of a Case)

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タイトル別名
  • Right ureteral stenosis due to endometriosis occurring in the residual appendix: report of a case

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説明

48歳女.3年前に他院にて右卵巣嚢腫・子宮筋腫の診断で, 右卵巣摘出術・子宮摘出術を受け, 術中虫垂にまで波及する癒着を認め, 虫垂切除術も受けている.今回, 半月ほど前より右側腹部痛が出現し, 近医における超音波検査で右水腎症を指摘され紹介来院した.排泄性・逆行性腎盂造影にて右水腎尿管症と右下部尿管の狭窄像を認め, 同部位の尿細胞診はclass IIIaであり, 右尿管腫瘍も否定できないため手術目的で入院となった.全身麻酔下に右傍腹直筋切開で後腹膜腔に達したところ, 前回手術による癒着を広範囲に認め, 右尿管狭窄部位が特に癒着が強く, 腹膜まで癒着は続いていた.腹膜を開放すると回盲部を中心に癒着しており, 虫垂切除断端部分が腫瘤の中心であったため, この部分を一塊として摘出した.摘出標本の病理組織学的所見から本症例は虫垂遺残部位にエンドメトリオーシスが再発し, 後腹膜腔まで炎症が波及し右尿管狭窄をきたしたと診断された

収録刊行物

  • 泌尿器科紀要

    泌尿器科紀要 46 (12), 903-905, 2000-12

    泌尿器科紀要刊行会

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