なぎなたの国際発展とジェンダー・イメージの変容

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タイトル別名
  • La genre du naginata et son développement international
  • ナギ ナ タ ノ コクサイ ハッテン ト ジェンダー ・ イメージ ノ ヘンヨウ

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抄録

薙刀とは, 本来長い柄の先に反り返った長い刃をつけた武器であるが, 一般的には「なぎなた」が女子の活動としてとらえられており, 学校のクラブ活動として発展している. 日本全国で盛んに行われているが, 国際的には1990に国際なぎなた連盟が発足し, 現在は14ヶ国が加盟している. なぎなたは女子向けの武道として長い歴史を持っているため. 日本においては女子のものとして認められており, なぎなたには女性的なイメージが存在している. そして1960年代と1970年代にアメリカ・台湾・ヨーロッパにおいてなぎなたの稽占を始めたのも女性だった. ただ, 海外ではなぎなたが, 僧兵と武士が戦場で用いた武器としてのイメージを通じて普及したため, やがて男性に人気が高まり, 1990年代以降, なぎなたの愛好者は男性のほうが多くなっている. 全日本なぎなた連盟はこの現象に対して, 反対を表明しておらず, 男性のなぎなたを日本の伝統文化の活動として認め, 日本人男性にもなぎなたを奨励するようになっている. 本稿は, なぎなたの園際発展を通して, なぎなたのジェンダー・イメージがどのように変化したのか明らかにした.

収録刊行物

  • 人間・環境学

    人間・環境学 24 29-41, 2015-12-20

    京都大学大学院人間・環境学研究科

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