青森県尻屋地域の更新統より産出した2種のウミガラス類(鳥綱:ウミスズメ科)および1新種の記載と体重推定

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タイトル別名
  • Two species of Uria (Aves: Alcidae) from the Pleistocene of Shiriya, northeast Japan, with description and body mass estimation of a new species

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ウミガラス属Uriaはウミスズメ科に属する翼推進性潜水鳥類の一群で,北半球の高緯度海域に分布 する2種の現生種を含む.本論では青森県北東部尻屋地域の中部–上部更新統より産出した2種のウミガラス類,現生種U. lomviaおよび絶滅種U. onoi(新種)について報告する.U. onoiはほぼ完全な上腕骨を含む複数の単離した骨化石によりその存在が認められる大型種で,その大きさは現生のウミガラス類を大きく上回る.飛翔性のウミスズメ科鳥類における体重と上腕骨長のスケーリング式より推定されるU. onoiの体重は約1.5キログラムで,先行研究による化石オオハシウミガラス類Alcaの推定体重と同様,一般に知られる飛翔性の翼推進性潜水鳥類の体重の「上限」約1キログラムを上回っている.これらの例はウミスズメ科の2つの系統で独立に大型種の進化と絶滅が起こったことを示している.

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