流動資産・固定資産分類学説の総合的検討 : 認識規約論(2)

書誌事項

タイトル別名
  • リュウドウ シサン コテイ シサン ブンルイ ガクセツ ノ ソウゴウテキ ケントウ : ニンシキ キヤクロン 2
  • ryudo shisan kotei shisan bunrui gakusetsu no sogoteki kento : ninshiki kiyakuron 2
  • Comprehensive examination of the theory of current asset and fixed asset classification : recognition rule (2)

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抄録

type:text

本論文では,森田理論における収益認識にかかわる実現主義概念そのものを論ずる。森田新論でも,実現主義の要件は,資金的裏付けおよび確実性からなっているが,確実性に関しては次の論文で取り上げるとして,本論文では,前者の資金的裏付けの要件を検討する。この点に関しては,まず第1に,資金的裏付けの理論的根拠が問題になる。森田新論では,費用負担の不公平性と収益額の資金的裏付けの必要性とが主張されているが,いずれも,理論的根拠に乏しいと筆者は考えている。そして第2に,販売基準が,業績表示利益と処分可能利益との妥協として位置づけられているが,これにも,問題なしとしない。 したがって,資金的裏付けという概念は,不要であると筆者は考えている。そこで,そのことを明らかにするために,一方,価値生産活動における資本循環過程の完了ということに関して,再販売過程欠如説と資金説というふたつの考え方があるが,前者が妥当であり,そこでは,資金性が必要とされないことを明らかにする。他方,資本貸与活動については,価値生産活動に関する損益認識基準とはまったく別の考え方をする必要があり,そこでも,資金性という要件は,放棄されなければならないことを明らかにする。

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