「母殺し」の隠れた犯人である「不在者」は、事件の「発端」から「制裁」までをも決定していた-小説「告白」における母子迷走と河合隼雄の射程に関する覚書-

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  • ハハ ゴロシ ノ カクレタ ハンニン デ アル フザイシャ ワ ジケン ノ ホッタン カラ セイサイ マデ オ モ ケッテイ シテ イタ ショウセツ コクハク ニ オケル ボシメイソウ ト カワイ ハヤオ ノ シャテイ ニ カンスル オボエガキ
  • The absentee who was the hidden murderer of mothers had provided the beginning of the case and the judgment: a memorandum of the straying mothers and their sons as the characters of the novel "Kokuhaku" and the range of the theories of Hayao Kawai
  • ハハゴロシ ノ カクレタ ハンニン デアル フザイシャ ハ ジケン ノ ホッタン カラ セイサイ マデ オ モ ケッテイ シテイタ ショウセツ コクハク ニオケル ボシ メイソウ ト カワイハヤオ ノ シャテイ ニ カンスル オボエカキ

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小説「告白」における,二人の中学生による「母親殺し」について,近年わが国でなされてきた「親殺し」に関する言説がどの程度有効であるかについて検討した。片田(2008,2010)がある程度まで有効であるが大きな限界をもちヅ今なお河合隼雄(1977,1978,1980,1983,1992等)の射程の方がことに届いているという結論をみた。河合の所論について,今後なお読み込まれねばならない点があまたあることが示された。

福岡教育大学紀要. 第四分冊, 教職科編

Bulletin of Fukuoka University of Education. Part IV, Education and psychology

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