日本の東アジア外交60年

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タイトル別名
  • ニホン ノ ヒガシアジア ガイコウ 60ネン
  • The Sixty Years of Japan's East Asian Diplomacy

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抄録

type:Article

冷戦期の日本外交は日米関係を基底に置きながらアジア国とは二国間関係になりがちであって、日本にとってアジア外交は対米外交の二義的なものとなった。日本もアジア外交で独自な役割を模索しつつあったが、その成果は乏しかった。総じて日本の経済力はアジアの経済発展に貢献し、相互依存も深まったが、経済外交の効率については疑問を持たざるを得ない。経済力のみで外交は高く評価されない。経済外交を以て更なる目的を成し遂げるべきで、カンボジアでのPKO活動は外交資源の多角化をもたらした契機となり、数十年間戦争に明け暮れた同国の平和を切り開いた 。冷戦終焉とAPEC結成で多国家間外交時代を迎えた日本とアジアの相互依存はさらに深まったが、アジアの発展と平和は日本一国のみの責務ではなく、中国、韓国、東南アジア諸国の共同責務である。摩擦は起こるが、「心と心の触れ合い」を持って、共生の道を開こう。

identifier:http://reposit.sun.ac.jp/dspace/handle/10561/1074

収録刊行物

  • 東アジア評論

    東アジア評論 5 19-30, 2013-03-31

    長崎県立大学東アジア研究所

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