<研究ノート>「環境音楽」、または「環境」と「音楽」

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タイトル別名
  • <Notes>‘environmental music’, or ‘environment’ and ‘music’

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抄録

「西洋近代音楽芸術」の制度において「環境(音)」から分離された「音楽」は、20世紀の初め以降、テクノロジーとメディアの進歩と社会の大衆化によって、その制度が徐々に破綻するとともに再び「環境」との関わりを取り戻していく。それとともに聴取のあり方も変化し、与えられた音楽からそこに込められた意図を受動的、分析的に汲み取る聴取ばかりではなく、ジョン・ケージ以降、ある種の「環境音楽」の場合には、聴き手自身が「環境(音)」との関わりから自分なりの音楽を紡ぎだす「創造的聴取」の可能性が生みだされることになった。

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