特性不安および生活上のストレスと中学生時の不登校傾向との関連

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抄録

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不登校児童生徒は年々増加し、2002年の文部科学省による学校基本調査では、国・公・私立の小・中学校で、2001年度に不登校を理由に30日以上欠席した児童生徒数は、小学生26.511人、中学生112.211人の合計138.722人であり、調査開始以来最多となっており、社会的に大きな問題意識と関心が寄せられている。本稿は、千葉県内にある某私立女子大学生176名を対象に、集団自記式の質問紙を、回想法を用いて中学生時の不登校傾向を測定し、特性不安と生活上のストレッサーとの関連を検討したものである。対象者を不登校傾向により3群(不登校傾向群、不安定群、一般群)に分類し分析を行った結果、不登校の発生に関しては、特性不安との関連が認められ、学校での集団生活や日常生活上のストレス、特に友人関係のストレスについて関連が認められた。以上のことから、不登校の予防において、変動可能なストレス軽減の方法を考えると、学校集団場面でのストレスおよび友人関係上のストレスを軽減させる事が重要であることが示唆された。

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