書誌事項
- タイトル別名
-
- シンケイ ショウガイセイ マンセイ トウツウ ワ ジュドウテキ ストレスコーピング オ ショウガイ スル
- Chronic neuropathic pain impairs passive stress-coping
この論文をさがす
抄録
がん患者の代表的な身体的苦痛である慢性疼痛が,患者の精神症状を増悪することが懸念されている.「痛み」の伝達経路は,情動調節に重要な脳部位である帯状回や扁桃体に直接的または間接的に入力しているため,痛み刺激自体がストレスへの対処(ストレスコーピング)に影響を及ぼす可能性が示唆される.本研究では,慢性疼痛がストレスコーピングに及ぼす影響について,マウスの強制水泳試験を用いて行動学的に検討した.その結果,炎症性慢性疼痛は,ストレスコーピングに影響を及ぼさなかった.一方,神経障害性慢性疼痛は,強制水泳試験における無動時間の短縮,すなわち,ストレス刺激に対する受動的コーピングの障害を惹起した.なお,この条件下において,オープンフィールド試験における探索行動およびロータロッド試験における運動協調性には特筆すべき変化は認められなかった.また,神経障害性急性疼痛は,ストレスコーピングに影響を及ぼさなかった.これらの所見から,神経障害性慢性疼痛は,ストレス刺激に対する受動的コーピングに影響を及ぼすことが考えられる.
収録刊行物
-
- 国際医療福祉大学学会誌 = Journal of the International University of Health and Welfare
-
国際医療福祉大学学会誌 = Journal of the International University of Health and Welfare 21 (1), 66-74, 2016-03-31
国際医療福祉大学学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1050845762502292352
-
- NII論文ID
- 110010022319
-
- NII書誌ID
- AA12537130
-
- ISSN
- 21863652
-
- NDL書誌ID
- 027348350
-
- 本文言語コード
- ja
-
- 資料種別
- journal article
-
- データソース種別
-
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles