非典型的な症状で受診したクローン病の1例

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抄録

患者は体重減少と唱吐を主訴に受診した。他の症状に之しく,社会的背景や言動から精神神経疾患が最 も疑われていた。入院中の幅吐症状を詳細に検討したところ,器質的疾患の可能性が強くなった。上部消化管内視鏡検査を行い十二指腸に縦走漬蕩を認め,上部消化管型クローン病と診断した。炎症性腸疾患において一般的な症状とされる腹痛や下痢,下血は全く生じていなかった。臨床症状が軽微であっても内視鏡検査などの小児にとっては侵襲的な検査が必要な場合があり,そのためには臨床症状の詳細な観察が必要である。非典型例の器質的疾患も存在するため心因性疾患の診断は安易に下してはならない。

患者は体重減少と唱吐を主訴に受診した。他の症状に之しく,社会的背景や言動から精神神経疾患が最 も疑われていた。入院中の幅吐症状を詳細に検討したところ,器質的疾患の可能性が強くなった。上部消化管内視鏡検査を行い十二指腸に縦走漬蕩を認め,上部消化管型クローン病と診断した。炎症性腸疾患において一般的な症状とされる腹痛や下痢,下血は全く生じていなかった。臨床症状が軽微であっても内視鏡検査などの小児にとっては侵襲的な検査が必要な場合があり,そのためには臨床症状の詳細な観察が必要である。非典型例の器質的疾患も存在するため心因性疾患の診断は安易に下してはならない。

identifier:大阪府済生会中津病院年報(0918-5771),26(2),P218-211,2016

identifier:0918-5771

identifier:http://kintore.hosplib.info/dspace/handle/11665/1523

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