社会福祉における個人情報の適切な利用と保護

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タイトル別名
  • The appropriate use and protection of personal information in social welfare
  • シャカイ フクシ ニ オケル コジン ジョウホウ ノ テキセツナ リヨウ ト ホゴ

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抄録

個人情報の保護に関する法律が2005年4月より施行された。この法律は個人情報の有用性に配慮しつつ個人の権利利益の保護を目的としているにもかかわらず,法の趣旨説明が不十分であるために福祉施設・事業者など福祉サービス提供側はもとより,福祉サービスの利用者側である国民全体に,深刻な誤解と混乱を引き起こしている。個人情報が隠蔽されることによる高齢者の孤独死が増加し,個人情報が過保護されることによる子どもの虐待死が止められないなどの本末転倒な現象が起きている。しかしながら,福祉サービスは単なる個人情報だけでなく,プライバシー情報を得ることではじめて適切なサービスが提供できるという性質を持つため,より適切に個人情報を利用しつつ,適切に保護することが求められるのである。このため,福祉現場で発生している個人情報取り扱いの課題に対する適切な考え方を示し,それらをわかりやすく伝える必要性が高まっている。

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