<研究論文>幼児の被援助についての認識と誤信念理解の関連

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タイトル別名
  • The relation between young children's recognition about receiving help and their understanding of false belie
  • ヨウジ ノ ヒエンジョ ニ ツイテ ノ ニンシキ ト ゴシンネン リカイ ノ カンレン

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抄録

援助を受けた時に,援助者に対して感謝の気持ちや返報したいという気持ちを持つことは大人にとっては大切なことである。では,日常生活の中で援助を受ける機会が多い幼児も成人同様に援助を受けたことに感謝の気持ち,返報への意識を持つのだろうか。また,幼児の援助についての認識は,なぜ生じるようになるのだろうか。本研究では幼児(4 歳児)の被援助についての認識(感謝・返報の重要性・返報できないことの不快感情)と誤信念課題の理解との関連を検討した。その結果,誤信念課題の正答/誤答による被援助についての認識の得点に差がないことが示され,4 歳児では誤信念を正しく理解することと,被援助者に感謝の気持ちを抱くこと,返報を重要であると考えること,返報できないことを不快に思うことには関連がないことが示唆された。また,女児においてのみ返報の重要性と語彙月齢に正の相関,返報できないことの不快感情と語彙年齢に負の相関が示された。

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