砂耕試験による温州ミカンの異常落葉に関する研究(農学部門)

書誌事項

タイトル別名
  • 砂耕試験による温州ミカンの異常落葉に関する研究
  • サコウシケン ニ ヨル ウンシュウ ミカン ノ イジョウ オチバ ニ カンスル ケンキュウ
  • Studies on "Abnormal defoliation" of Satsuma orange trees under sand culture (Agriculture)

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説明

温州ミカンの異常落葉に関する基礎的な資料を得るために, 1965年から1967年にかけて砂耕試験により, 温州ミカン苗木を供試して, NならびにCa施用濃度の相違がMnの吸収におよぼす影響を調査した。1)生体重はN施用濃度が増すにしたがって減少する傾向が認められ, とくに細根重において顕著であった。Mn高濃度施用により生体重は減少したが, Ca高濃度の施用により, この傾向は軽減された。2)葉内Mn含量はMn施用濃度が高まるにしたがって増加し, N施用濃度が減少するにしたがって著しく増加した。しかしCa施用濃度の多少による相違は認められなかった。3)葉内P含量はMnおよびN施用濃度にあまり影響されず, Ca, Mg含量はMn施用濃度よりもN施用濃度に影響され, Mn施用濃度が高い場合, K, Ca含量はやや低下し, Mg含量だけが増加した。4)台木, pHの相違によるMn吸収の差異は認められなかった。5) Mnの部位別含量は細根に最も多く, 葉, 新梢, 中根, 幹の順であった。6)葉内Mn含量の多少による葉内Ni, Zn, CoおよびFe含量の相違は認められなかった。7) Mn施用濃度が高い場合, 根の呼吸活性は低下し, 葉内N組成は蛋白態Nが減少し, アミノ態Nおよびアマイド態Nが増加する傾向が認められた。

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