喉頭摘出患者の喉頭摘出術の自己決定プロセスにおける看護援助

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タイトル別名
  • コウトウ テキシュツ カンジャ ノ コウトウ テキシュツジュツ ノ ジコ ケッテイ プロセス ニ オケル カンゴ エンジョ
  • Nursing Support of Laryngectomy Patients in their Decision Making Process

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抄録

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Departmental Bulletin Paper

本研究の目的は, 喉頭摘出患者の喉頭摘出術の自己決定プロセスにおける患者心理を明らかにし, 看護援助について検討することである。調査方法 : 本研究の趣旨を説明し, 研究参加に同意の得られた喉頭摘出患者4名を対象に, 半構成面接及び看護記録, 診療記録からデータ収集を行った。調査内容は, 喉頭摘出に対する思いや個人特性, 治療内容, 告知時の患者の反応等であった。面接内容は, 承諾を得てテープ録音し, 逐語録を作成した。分析方法 : 現象学的分析法を参考に, 喉頭摘出術の自己決定プロセスの分析は, 逐語録より意味内容の類似性に基づき分類し表題を導いた。結果 : 1)喉頭摘出術の自己決定プロセスは, 治療方針が明確化されず入院を待つ時期と, 入院後, 喉頭摘出術の告知に二重の衝撃を受け, 声帯機能存続への願いと生存との駆け引きに苦悩や葛藤する時期が認められた。2)喉頭摘出術の自己決定プロセスは, 声帯機能存続を願い治癒するためには仕方のないことと諦め自己決定に至るプロセスと, 仕方のないことと喉頭摘出術を受容まで葛藤の時間を要すプロセスの2タイプが示された。3)喉頭摘出術の自己決定にむけ複雑な心理を辿りながらも, 病気克服への願い等喉頭摘出術の受容へ移行する患者心理が認められた。4)喉頭摘出術の自己決定プロセスを支援するためには, 病名告知以後の患者の問題状況を捉え, 外来及び病棟との連携により一貫し, 継続した看護支援が必要である。

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