出産体験の自己評価に影響を及ぼす要因の検討 : 初産婦と経産婦の違い

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タイトル別名
  • シュッサン タイケン ノ ジコ ヒョウカ ニ エイキョウ オ オヨボス ヨウイン ノ ケントウ ショサンプ ト ケイサンプ ノ チガイ
  • Factors Affecting Self-evaluation of Experience of Delivery : Difference of the Primipara and Multipara

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説明

本研究の目的は, 出産体験の自己評価に影響を及ぼす要因を検討し, 産む人にとって出産が価値ある体験となるような援助を工夫するための資料を提供することである。本研究では, 関東地域9カ所の総合病院の産科病棟と3カ所の産院で出産した産褥1~7日目の褥婦932名を対象に質問紙調査が行われた。調査期間は, 平成12年4月~9月。調査内容は, 出産体験の自己評価尺度の短縮版(18項目, 5件法), 出産時の不安尺度(6項目, 5件法), 出産時の夫の対応に対する満足度(O-100点), 分娩現象に影響を及ぼす産科学的要因と心理的要因である。その結果は以下の通りであった。(1)出産体験の自己評価は初産婦より経産婦の方が高いことが明らかにされた。そこで, 影響要因の検討は初産婦経産婦別に行われた。(2)出産体験に影響を及ぼす産科学的要因として, 初産婦では分娩経過, 分娩時間, 分娩様式の3要因が示され, 経産婦では, 出産年齢, 分娩様式, 在胎期間の3要因が確認された。(3)出産体験に影響を及ぼす心理的要因として, 初産婦・経産婦ともに, 出産時の不安と夫の対応に対する妻の満足度が示された。(4)産科学的・心理的要因を独立変数とし出産体験の自己評価の得点を従属変数とした重回帰分析の結果, 初産婦は分娩様式, 分娩時間, 出産時の不安の3つの要因, 経産婦は出産時の不安, 分娩様式, 夫の対応に対する妻の満足度が出産体験の評価に影響を及ぼすことが明らかにされた。

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