米国における非GAAP利益の開示規制

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  • ベイコク ニオケル ヒ GAAP リエキ ノ カイジ キセイ
  • The Regulation of“Non-GAAP"Earnings Disclosure in U. S.

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1990年代以降,“ウォール・ストリート"で流通したプロフォーマ利益情報の多くは,「嘘をつくための想像上の情報」であったといわれている。確かに,GAAPに準拠して計算された利益ではない,非監査対象たるプロフォーマ利益(これを非GAAP利益という)が,米国の会計不信をめぐる問題のなかでとりわけ批判が集中したナンバーズ・ゲームに積極的に参加するために利用されたことは事実であろう。だが,GAAPベースの利益情報が必ずしも企業業績に係る最良の測定値ではないというGAAP自体への批判も存在しており,非GAAP利益の開示を財務諸表外の粉飾決算の問題と単純に捉えることにも異論がある。本小稿は,米国証券取引委員会(SEC)がなぜ非GAAP利益情報の開示を禁止しなかったのかという点に着目し,SECの開示規則の制定に至る経緯と業績報告に係る論点を「公的・自発的開示」領域における会計規制の拡充の観点から考察した。

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